Mamas & Papas If You Can Believe Your Eyes & Ears

HMVジャパン

 11年The Mama's And The Papa'sの1stアルバムIf You Can Believe Your Eyes and Earsが米国SundazedからCD復刻された。
 66年1月に発売され、5月21日全米1位となった名盤であり、今までに何度も復刻されているので普通なら見過ごすところだが、10年のアナログ盤に続きMonoでの復刻であった。

 Mono盤???

 稚拙で適当なミックスのStereo盤ならば、俄然Mono盤を聴いてみたいと思うのだが、このアルバムのStereoミックスに悪い印象は持っていなかった。
 例えば左にヴォーカル、右に演奏が振り分けられ、中央から音がしなかったりすると、その投げやりな仕事に激怒したくなる。
 しかし、Mama's And The Papa'sの場合、左に女性、右に男性のヴォーカルが振り分けられるのは、多少大雑把な感じを受けるが、グループの編成上違和感はなかった。

 その大雑把なStereoミックスはアルバムに先行して録音・発売されたシングルに顕著だ。

 Dunhill 4018 Go Where You Wanna Go / Somebody Groovy ↓

The Mamas & The Papas - Go Where You Wanna Go / Somebody Groovy
 ※プロモ盤のみで、カタログNo.は割り当てられたが、発売されていない。


 Dunhill 4020 California Dreamin' / Somebody Groovy ↓
 65年12月発売、66年3月12日全米4位
 
The Mamas & The Papas - California Dreamin' / Somebody Groovy


 中でもコーラスで参加したBarry McGuire盤のバッキング・トラックを流用したCalifornia Dreamin'はこんな感じだ。↓



 尚、中央から聴こえるフルートは、Barry盤にはなく、ハーモニカと差し替えられたものだ。

 Barry盤California Dreamin'を収録したアルバムを紹介しておこう。

 Dunhill DS 50005 This Precious Time Barry McGuire (66年発売)

 
Barry McGuire - This Precious Time

 ↑関連の記事はこちら。

 Barry McGuire盤 California Dreamin'の音はこちら。  ↓



 09年米国Collectors' Choice Musicから発売されたアルバムThis Precious TimeとWorld's Last Private Citizen(67年)の2イン1のCD。↓

HMVジャパン


 とは言え、このMono盤を聴いてしまうと最新リマスターであるならば聴いてみたくなる。↓



 当然、Stereo盤の方が音の分離は良いが、Mono盤には迫力や特有のエネルギー感があり、やはり捨てがたい。思い切って買ってしまった。

 まずは、回収騒ぎのあったいわくつきのジャケットを整理しておこう。

 最初は浴室で便器と一緒に撮影されたジャケットだった。①①’↓
 発売直後、便器が下品とバッシングされて店頭から回収された。

The Mamas & The Papas - If You Can Believe Your Eyes and Ears  The Mamas & The Papas - If You Can Believe Your Eyes and Ears
↑①Dunhill D 50006 (Mono)  ↑①’Dunhill DS 50006 (Stereo)

 そして、便器の上に巻き物を貼り付けた修正盤が発売された②②’。
 巻き物にはCalifornia Dreamin'1曲だけが印刷されていたとのことだが、現物は発見できなかった。

 その後、Monday, MondayとI Call Your Nameが追加されて3曲となった。③③’
 これは、現物をネットで確認できたが掲載は割愛。

 更に、Gold Record Awardの表示が加えられた。④④’↓
 ※John Philipsの左横の丸いデザインがそれ。

The Mamas & The Papas - If You Can Believe Your Eyes and Ears
↑④Dunhill D 50006 (Mono)

 挙句の果てに、男女が浴室にいることだけでも卑猥ということになり、バス・タブ全体がカットされた。⑤⑤’↓

The Mamas & The Papas - If You Can Believe Your Eyes and Ears
↑⑤’Dunhill DS 50006 (Stereo)

 今回のSundazed盤は①Dunhill D 50006 (Mono)のジャケットが採用されているのだが、デジパック仕様なので写真の下部がカットされており、バス・タブがかなり切れている。
 まあ、ジャケットを追及するならアナログ盤を買えということなのかな。

 音質については、04年英国で発売された4枚組Boxと比較してみた。↓
 収録されているのは以下の5枚のアルバムやライブ、シングル曲、ソロ作の他、Barry McGuire盤California Dreamin'等のレアりティーズ。
 If You Can Believe Your Eyes And Ears(66年1月発売1位)
 The Mamas and the Papas(66年8月発売4位)
 The Mamas and The Papas Deliver(67年2月発売2位)
 The Papas and the Mamas(68年4月発売15位)
 International Monterey Pop Festival (live)(71年3月発売226位)
 People Like Us(71年10月発売84位)
 ※アルバムはStereoで収録されている。

Anthology
Universal I.S.
2004-09-28
Mamas & The Papas

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 ↑従前のCDでは、California Dreamin'の左から聴こえるイントロのギターで、「シャーッ」と雨が降るようなノイズが目立ったが、クリーンになっていた。

 このBoxに先立つ01年米国でThe Papas and the Mamasまでの4枚のアルバムとシングルを詰め込んだ2枚組CDが発売されている。↓

All the Leaves Are Brown
Mca
2001-08-28
Mamas & Papas

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 ↑こちらもアルバムはStereo盤が収録されており、91年発売の秀逸な2枚組ベストCreeque Alley: The History Of The Mamas & The Papasから10年ぶりのリマスターと思われるが、未購入につき音質については分からない。たぶん、4枚組Boxと同水準だと思う。

Creeque Alley: The History Of The Mamas & The Papas
Mca
1991-03-12
Mamas & Papas

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 ↑90年代に入ると米国でCD普及が加速し始め、ビッグ・ネームを手始めにマスター・テープに遡ってのリマスターが本格化した。
 この2枚組もその中の1つなのだが、リマスター技術そのものが未発達だったのに対し、既にマスター・テープの経年劣化は進んでいた。
 曲によってはヒス・ノイズが目立ったり、音が緩んで丸くなったり、ひどいと音が歪んだりして聴き苦しかったりした。
 実際のところ調査不足で本当にマスター・テープが使用されたのか疑わしいこともあった。
 それと、人気盤はマスターが酷使されて劣化することの方が多く、The Mamas & The Papasの場合Stereo盤が主流だったので、Stereoマスターのダメージが懸念された。
 だから、70年代以降日蔭の存在として倉庫に眠っていたMonoマスターの方が、保存状態が良いことが期待された。

If You Can Believe Your Eyes & Ears
Sundazed Music Inc.
2011-10-24
Mamas & Papas

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 ↑50年代のMono録音を聴くような秀逸さはないが、良好な音質であった。
 迫力はあっても音がひと塊になって出て来るようではイヤだなと思っていたが、音の分離は意外に良く、塊ではなく面でバ~ンと迫ってくる。
 Mono特有のエネルギー感もあって、おかげでStereo盤の音の分離が良さが、スカスカに聴こえてしまうようになった。
 もう少し音質改善の余地はありそうだが、買って良かったと思った。

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この記事へのコメント

shiki
2011年12月22日 19:13
こんにちは。
カリフォルニア・ドリーミング、この曲はやっぱりフルートの入るのがいいですね。誰が「フルートにしよう」と言ったのでしょう。ギターじゃなく、ピアノでもなく、ここは「絶対フルートだよ」と、きっと誰かが決めたのです。えらいなあ、天才的です。音、フレーズ。切なくて、いじらしくて、美しい。
ステレオ盤、PCで聴いた限りですけど、フルートの出だしが、めちゃ緊張してません?ぶるぶる震えているっていうか。吹いた人、知ってたんだなあ。このプレイが曲のキモになるってこと。名曲になるかどうか自分次第だって。「フルートにしよう」と決めた人におどされたかな、「いいか、お前にかかってんだからなっ」とか。
長いことつまらないの書いてすみません。
実家に同タイトルの映画のサントラ(レコード)があって、これ、七十年代のものだと思うけど、ここではAMERICAというバンドがこの歌をうたっていて、好きでした。
この映画知ってますか?
2011年12月23日 03:45
shikiさん、お久しぶりです。
今年の8月下旬頃からFaceBookにのめり込んで、自分のブログが疎かになっていました。小さな世界で、あまり音楽に詳しくない人を相手にして、超メジャー曲を中心に「昔の曲でも良い曲はたくさんあるんだぞ!」と啓蒙活動中です。マニアックなブログとは勝手が違って、日和見的な人達を相手にして、かなり苦戦しています。どうもその人の思い出にリンクするような曲を取り上げないと、食い付きが悪いようです。だから、誰もが知っている大ヒット曲を中心に、少しマニアックな曲を紛れ込ませて音楽の世界を広げさせようとしているのですが、ジレンマばかり増幅しています。
ほんと久しぶりに、まともなコメントがもらえて超うれしいです。フルートのことですが、オリジナルのハーモニカを聴いてゲゲッと感じ、差し替えて大正解だったと思います。映画はタイトルを聞いたことがありますが、見たことはありません。ただし、Americaのタイトル曲は3枚組のボックスに収録されていたので、明朝、早速聴いてみます。
2011年12月23日 12:28
shikiさん、目覚めたら午前11時でした(笑)。
America盤を聴きました。Disc3の1曲目。
Rhino編集の30 Years Of AmericaというBox。
AORを反映した78年録音。
イントロがピアノ、中間部のソロがサックス、いわゆるAmericaらしくないBarry McGuire風のヴォーカル。良いです。
はっきり言って、後期のAmericaには興味を持ってなかったので、このDisc3は買って以来聴くのはたぶん2回目。
続いて2曲目のAll My Lifeが始まると、「うわーっ!」、最高に幸せな休日の午後を演出してくれました。
あと、78年公開の映画ですがネットでかなり詳細なコメントをしてる人がいて大よそな内容は分かりました。
79年には日本でも公開されているそうで、私はJan&Deanの伝記映画と混同してたのが整理できました。
ありがとう。
shiki
2011年12月29日 22:03
Rhinoは好きなレーベルです。ネットによると、「再発&未発表作品の発掘」やレコード会社が二の足を踏む「ボックス・セット」をがんがんやりはじめたレーベルとのこと、なるほど。
好きなアーティストのRhino編集が出ると、もうちょっと待てができない。財布がさびしいときは、クーちゃん様が「うわっ」と引くほど、CDを売りはらってでも買う。
2011年12月31日 10:54
今月、ボーナスだったので49セット82枚買って、あと英国Amazonから3枚届けば予定終了。
到着毎にFacsBookで報告しただけで、ブログは休みがちなので、ほとんど未開封。いつ聴くんだろう?
でも、円高だから差益ぶんだけ日本のサイトも安くなってるし、海外は送料がかかるけど値引きもあるので、躊躇なく買う。一方で、手放せないのがshikiさんとの大きな違い。

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