Billy Joel (ビリー・ジョエル) Turnstiles SACD

前回の2ndアルバムPiano Manに続いて、Billy Joelの3rdアルバムTurnstilesのハイブリッドSACDについて。
このアルバムも99年に国内発売されたCDエクストラ仕様のリマスターCDで初めて聴いた。

↑99年国内盤の再発盤。
このアルバム収録の代表曲New York State Of Mindを初めて聴いたのは、Piano Manと同じく85年発売の2枚組ベストGreatest Hits Volume1 & Volume 2(ビリー・ザ・ベスト)だった。
その時の印象は「長い曲だな。」程度だった。
このベストが発売された頃は、Billyはキャッチーなヒット曲を量産していたからね。
でも、他のアーティストのカヴァー曲を聴いて印象が変った。
David Matthews(Piano)がリーダーが務めるManhattan Jazz Quintetの3rdアルバムMy Funny Valentine(86年発表)に収録されていた。↓
↑スウィング・ジャーナル誌の86年ジャズ・ディスク大賞優秀録音賞を受賞。
因みに2ndアルバムAutumn Leaves(85年発表)は私が初めて買ったジャズCDだった。
まだ、この頃はCDの実力を最大限に発揮できる最新録音にしか興味がなかった。
だから、スウィング・ジャーナル誌の85年ジャズ・ディスク大賞最優秀CD賞を受賞した2ndアルバムを購入し、続けてこの3rdアルバムも購入した訳だ。
このアルバムに収録されていたカヴァーを聴いて「この曲こんなに良い曲だったかな?」と思った。
確か聴いたのは持っていたCDじゃなくて、母校の通称「南部喫茶」で遅い朝食をとっている時に、FM放送から流れてきたものだ。(ラジオのマジックってすごいと思う。持っているCDが流れてかなり嬉しかった。)
でも、2枚組ベストがあったのでアルバムを買おうとまでは思わなかった。
と言うよりも、前よりもManhattan Jazz QuintetのCDをよく聴くようになった。
おかげでJazzを聴く免疫ができて、音楽の世界が広がった。
それ以前は5分を超える曲を聴くなんて、長過ぎて結構苦痛だったからね。
それでは本題へ。
↑SACDなので内容は素晴らしいのだが、日本のAmazonもHMVも値段が高過ぎる。
結局、米国Amazonに円建て固定相場でPiano Manと2枚注文したのだが、1枚当たり約2,100円だった。
この値段なら全く問題なしで大満足だった。
でも、このままSACDを買い続けて良いのか考えるきっかけとなった。
これから来るであろう新しい波に備えて、お金を貯めた方が良いのではないかと思い、以下の様なことをあれこれ考えてみた。
今回の復刻は高品質の復刻で定評のある米国Mobile Fidelityからである。
Mobile Fidelityが比較的最近手がけたSony系SACDにはThe Byrdsの2枚があったが、96年のリマスターCDでSonyがStereo盤を採用したのに対し、Mono盤を採用したことで差別化と言うか棲み分けが図られた。
↑06年発売のハイブリッドSACD(Mono盤)。
Amazonのレビューを参考にして。(クーちゃんってのが私です。)
↑06年発売のハイブリッドSACD(Mono盤)。
ところが、11年に入りBilly Joelの2枚に続きSonyの作品が続いている。
Carole KingのCarnegie Hall Concert - June 18 1971 (96年発表)↓

↑一部が小出しに発掘されていたが、96年突如アルバムが登場した。
James TaylorのJT(77年発表)↓

↑00年リマスター復刻されたが、同時にSACDが発売されたとの噂もある。
このSACDの丸投げ状態を見ると、もはやソフト・メーカーのSonyにはSACDへの未練はなく、起死回生の一発はハイ・レゾ音源のネット配信による全面展開ぐらいしか考えられない。
恐らく、そんなに遠くない将来、SACDどころかフィジカルとしてのCDも消えてゆく運命にあり、SP盤のようにレトロとかアンティークの範疇で語られるようになるのでは…。
良い音で聴けるのなら、アナログ・レコードを見切ったようにCDとかSACDのフィジカルへの未練も捨てるしかないか…。(ただし、未だにLPのジャケットへの未練だけは捨てきれてない。)
一方、オーディオ・メーカーとしてのSonyにはハイ・エンドのネットワーク・オーディオの提案を期待したい。
PC主体のイヤホンとか小型スピーカーでの再生環境ではなく、オーディオ主体の大型スピーカーでの再生環境の実現についてだ。
ソフトとハードの両面で消費者に提案できるのはSony殿をおいて他に無いと思ってますので…。
できれば、おじさんにも理解しやすい形でお願いします。
えっ?オーディオも止める方向なの?
オーディオはPCの一部門か、家電の一部門の位置づけに吸収・後退ですか…。
そんなの絶対にやめてくれ!
押し寄せるネットワーク・オーディオの波に疑問や不安を抱えているおじさんのオーディオ・マニアは大勢いると思うので、先手を打って上手に提案すれば商機(勝機)はあると思うのだが…。
ぜひ、よろしくお願いいたします。(お金を貯めねば…)
この記事へのコメント
ディランのところを読んでいて、このページにたどりついて、読みとめられなくなってしまいました。
>>ネットワーク・オーディオの波に疑問や不安を抱えているおじさんのオーディオ・マニアは大勢いる
おじさんじゃなくても、マニアじゃなくても、います。
「どうせお前ごとき、パソコンで音楽だろ」とおじさんに決めつけられ、「総額10万プアだが、ちゃんとスピーカーで近所苦情型」と返せば、「あ、それは男の影響だな」とか、なんだ、その狭い決めつけは、というのをされます。
とにかく、そういうのも、生息中。
SACDって、よくわかりませんが。まあ、ネットなんだから調べろってオチですよね。
最近は、スピッツのアルバムカバーに掲載されて、一時プチブームになった、ポータブルのスピーカー1個のプレーヤーでレコードをかけるのが気持ちいいです。マニアの進化耳をお持ちの方には笑われそうですが、「え、いい音(好きな音)、これでいいじゃん」とか、言う。レコードの盤はむちゃくちゃ荒れてしまいますが。長文、すみません。
アナログ・レコードを聴いてるんですね。
今やレコードをかけるのはおっさんかクラブのDJぐらいかと思っていましたが…。
私はプレーヤーが壊れてから20年ほどレコードを聴いていません。
何十回も聴いたレコードもありますが、多くが10回以下だと思います。
極端な話、1回聴いて最大音量をチェックして、2回目でカセット・テープに録音して聴いてました。
レコードは特別な日にだけかけていました。
レコードは聴けば聴くほど針が盤を削って劣化して行くので、精神衛生上良くないし、私にとってはとても贅沢なご褒美でした。(今考えると、本当に小さい人間だった。ダハハ)
でも、レコードは私にとって宝物ですので…。
そう言う意味では1982年10月1日のCDの発売は夢のような出来事でした。