東京フィルハーモニー交響楽団 第799回定期演奏会 2011年2月13日

 2月14日(月)から5日間東京で研修があったのだが、朝が早かったため13日(日)は前泊することとなった。
 おかげで1日自由時間が出来たので、コンサートと美術館に行くことにした。
 以前からレコード屋のはしごで1番土地勘のある渋谷で、最適なカップリングを見つけた。
 BUNKAMURAのオーチャード・ホールとザ・ミュージアム。
 同じビル内の3階と地価1階だから超都合が良かった。
 コンサートが午後3時スタートで、宿泊所のチェック・インが午後9時まで。
 6時間あるから、コンサート2時間、美術館1時間から1時間半、移動に1時間、夕食に1時間としても合計5時間から5時間半でバッチリだ。
 1度東京のうなぎを食べてみたいと思ったので、夕食は郊外にある宿泊所の近くで店の目星をつけていた。

 問題は新幹線の品川到着が午後2時23分で、微妙な時間しかないこと。
 渋谷到着が40分過ぎで、すぐに歩き出したが、何と道に迷った。
 道玄坂から文化村通りに入らないといけないのを間違えたようだ。
 ちょうど交番があったので道を尋ねたら、1つ手前の角を曲がって一本道だそうだ。距離感はバッチリだった。(言い訳するな!)

 BUNKAMURAに付いたら、今度はチケット売り場が分からない。
 見つけて当日券があるかと尋ねたら、チケットは3階の窓口だそうだ。
 エレベーターは込んでいたので慌ててエスカレーターに回った。
 窓口にたどり着いたのが午後2時55分。
 S席のチケットを7,500円で買って、席に着いたのが2分前だった。
 予防用にマスクをしていたこともあり、結構汗をかいた。(冷や汗かな?)
 メガネが息で白く曇ってしまった。

 午後3時を5分ほど過ぎてコンサートが始まった。
 座席は11列目でステージに対して少し右寄りだった。
 考えてみるとクラシックのコンサートを体験するのは本当に久しぶりだ。
 ロック・ポップス系のコンサートは何回も行ってるのだが、数えてみて驚いた。
 最後が02年11月だから8年3ヶ月ぶり!
 ウィーンのオペラ座でグノーのロミオとジュリエットを見て以来だ。
 いや、03年6月にサンクトペテルブルグでバレエを見たので7年8ヶ月か?
 見たというのが味噌で、純粋にオーケストラを聴いたとなると思い出せない。
 どちらにしてもかなりのご無沙汰だった。
 
 クラシック初心者の私としては、久しぶりなのだから超有名曲がありがたかったのだが、当日のプログラムは微妙だった。
 
 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
 指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
 チェロ:アレクサンドル・クニャーゼフ

 ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」
 指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ

 確か何枚かSACDで持っていたと思うけど…。

 最初はドヴォルザークのチェロ協奏曲だったが、
 「これ、どこかで聴いたことがある!」と思ってホッとした。
 それにしても生音の心地良いことよ!
 音の良さでだけで、とにかく感動してしまった。
 金管はあんなに後ろ側から音を発しているんだ…。
 我が家のオーディオでは最前列で吹いているようだ。
 こんなに拡がりと奥行きがあるんだ。
 高い天井。
 音の波が押し寄せてくる。
 ふんわりと包み込むように、時にはうねるように…。
 迫力があるのに騒々しくない。
 ステージに対して右手だったのでコントラバスの響きが頬を撫でる。
 こんなに低音が出ているなんて…。
 それとオーケストラに埋没しないチェロの音。
 チェリストはアレクサンドル・クニャーゼフ(Alexander Kniazev)。
 最愛の妻と分身とも言えるチェロを交通事故で1度に亡くした悲劇を乗り越えた演奏家。
 たった1人でオーケストラに負けないなんて。
 これがハーモニーか。
 気持ち良い。
 堪能した。 


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 05年発売の2チャンネル及び3チャンネルのハイブリッドSACD。
 指揮:シャルル・ミュンシュ(Charles Munch)
 演奏:ボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)
 チェロ:グレゴール・ピアティゴルスキー(Gregor Piatigorsky)
 60年に3トラック録音されており、ちょっと古いが音質は良好。



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 05年発売の2チャンネル及び3チャンネルのハイブリッドSACD。
 指揮:アンタル・ドラティ(Antal Doráti)
 演奏:ロンドン交響楽団(London Symphony Orchestra)
 チェロ:ヤーノシュ・シュタルケル(János Starker)
 62年に3トラック録音されており、これもちょっと古いが音質は良好。


 ところでカーテン・コールと言うけれど、カーテンが無い場合には何と言うのが正しいのかな?
 今回は指揮者とチェリストが10回ぐらいは舞台のそでから出たり入ったりしたのだけど。

 アンコールはバッハの無伴奏チェロ組曲第1番ト長調bwv1007からPrelude。
 アンコールが知らない曲だと厳しきかったが、超有名曲で良かった。

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 08年発売の2チャンネル及びマルチ・チャンネルのハイブリッドSACD。
 ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ:寺神戸亮
 08年録音と新しいが、使用する楽器は古く、チェロではなく肩(イタリア語で「スパッラ」)から吊るし、ギターのように構えて演奏する小型のチェロ:ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ。音質は秀逸。


 ここで20分の休憩。
 この時間を利用して探検とばかりに2階席や3階席に行ってみた。
 3階席から見下ろしたが、ちょっと恐ろしくなるほど高かった。
 実際に音が聴けないのが残念だった。
 どんな感じだろう?
 それとステージ最前列のあたりはS席ではなくA席だった。
 近すぎて音響が悪いのだろうか?
 ミーハーなロック・ファンにはかぶりつき出来る席が最高なのだが…。
 やはりクラシック・ファンは音質重視と言うことなのだろうか。

 それと驚いたのは2階に中ホールぐらいの大きさの部屋があり、バー・カウンターでドリンクを注文出来たこと。
 ウィーンのオペラ座も同じで休憩時間になるとドレス等で着飾った女性で実に煌びやかになったことを思い出した。
 ボックス席からオペラを見たことよりも、そちらの方がヨーロッパの社交界を垣間見れた様で感動したものだ。
 ドレス・コードがあるのが納得出来た。

 因みにボックス席の料金は1人24,000円だった。
 オペラ座のほぼ正面にJCBのオフィスがあって、インターホンを鳴らすと解錠されて2階に上がった。
 ダメ元で「今晩のオペラの当日券、手に入りますか?」と尋ねたら、
 「大丈夫ですよ。ありますよ。」の回答にホッとしたが、
 「お1人で、えっとー、200ユーロです。」と聞いてギョッとした。
 嫁さんと2人で約48,000円!
 ヒマラヤの遊覧飛行(80ドル、約10,000円)の倍以上だ!
 重いけど黒い革靴もスーツ・ケースに入れて持って来たことだし、
 思い切って注文してしまった。
 これが、海外旅行での現地オプションの最高記録となった。
 

 後半はストラヴィンスキーのペトルーシュカ。
 指揮のウラジーミル・フェドセーエフ(Vladimir Fedoseyev)がお得意とするストラヴィンスキー。
 96年以降東京フィルハーモニー交響楽団の首席客演指揮者を務めているそうだ。
 現在78才。
 ゆっく~りとツイストを踊るような指揮で、見ていて楽しかった。
 もう10才若かったら、両手を左右に広げて振るだけでなく、腰まで振ったんじゃないかと思う。
 オーディオで言うところのStereo効果みたいに、左右への音のうねりがすごかった。
 テニス場で真横から頭を左右に振りながらボールを追っかけているような。
 ピアノの音が聴こえたが、1階席からはどこにあるのか分からなかった。
 ビックリ箱のようでもあり、おもちゃ箱をひっくり返したようでもあり、コミカルで楽しかった。


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 05年発売の2チャンネル及び3チャンネルのハイブリッドSACD。
 指揮:ピエール・モントゥー(Pierre Monteux)
 演奏:ボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)
 59年に3トラック録音されており、これもちょっと古いが音質は良好。
 金管の響きに50年代録音とは思えないような鋭さがある。




 ↑10年12月29日の海外映像。

 コンサートは午後5時頃終了。
 アンコールはなかったが、久しぶりの生音を満喫出来た。
 強く認識したのは一般家庭のオーディオでは、ホールに拡がるオーケストラの音を再現するのはかなり難しいということだ。
 スピーカーで音を発する楽器の音はスピーカーで容易に再生できるのだろうが、
 ヴァイオリンやピアノやトランペットのようにボディーを共鳴させる楽器の音は、
 非常に再生(再現)が難しいと思う。
 所詮どちらも音の波なのだけど、響きの質感の再現はちょっと別次元の話だ。
 たまにはライブで生音を聴きに来ないと、自分のオーディオの方向性を見失ってしまう様な危機感を覚えた。

 最後にその後のことを報告すると、
 宿泊所にチェック・インしたのは午後7時40分頃。
 予想よりチョット早かったのだが、理由は目当てのうなぎ屋が休み(たぶん廃業)だったため、夕食を松屋の牛丼セットで済ませたから。
 490円だから予算の6分の1で済んだ。
 悲しいような嬉しいような…。

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