ベルリオーズ 幻想交響曲 シャルル・ミュンシュ&ボストン交響楽団(XRCD SHM-CD)

HMVジャパン

 在庫限りでビクターのXRCD SHM-CDが1,890円で廉価販売されている。
 99年に20ビット・マスタリングでXRCD化されたが、08年にSHM-CDで再発売されたものだ。
 最高音質のCDとの触れ込みだったが、SACDが消滅していない中での定価3,800円は割高感があった。
 今回それが半額以下の大盤振る舞いだ。
 とりあえず数枚買ってみることにした。
 
 対象の多くがRCAのLiving Stereo音源であり、その多くがSACD化されている。
 SACDは全て購入済みなので、未SACD化のものを4枚選択した。
 その中の1枚がフランス人シャルル・ミュンシュ(Charles Munch)がボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)を指揮したこのCDだ。



 ベルリオーズ 幻想交響曲(Symphonie Fantastique, Op.14) 



 録音:62年4月9日、ボストン、シンフォニー・ホール(Stereo)
 マスター:オリジナル3チャンネル・マスター使用
 99年JVC K2 20 BIT REMASTERING
 収録時間:49:11



 私はロック中心に聴いているため、クラシックのピアニシモのような弱奏に慣れていない。
 ロックの場合、フェード・インやフェード・アウトはあるにしても、小さな音で演奏することは基本的にない。
 だから、音が小さいとどうしても音量を上げてしまうため、強奏になるととんでもない大音量になってしまう。
 大体の場合、金管が耳をつんざく結果となる。
 慣れなければと思いながらも、元々大音量で浴びるように聴くのが好きなので、慌てて音量を下げることになる。
 途中でヴォリュームを触るなんて、良いはずがない。
 でも、分かっちゃいるけど止められない。
 実際にコンサートに行って慣れないと直らないのかな…。



 聴いてみての印象派は…
 確かに素晴らしい音質であり、細部がはっきりしている。
 音が前面に押し出してくる迫力がある。
 音も分厚いし、低音の音量も十分だ。
 かなり大き目のヴォリューム設定での試聴が前提だが、強奏の際の金管の抜けがもう少し良ければ言うこと無しだ。
 いずれにしろ、これが2,000円以下なら安い買い物だ。




 ところでミュンシュはStereo録音の最初期に当たる54年にボストン響と幻想交響曲を録音している。↓
 こちらは本家RCAから06年にSACD化されている。

HMVジャパン

 幻想交響曲
 録音:54年11月14、15日、ボストン、シンフォニー・ホール(Stereo)
 マスター:オリジナル2チャンネル・マスター使用
 06年DSDマスタリング ハイブリッドSACD、2chStereo 
 収録時間:46:42

 ロメオとジュリエット(Romeo et Juliette Op.17)より
 愛の場面(PartⅡ-love Scene)
 録音:61年4月23、24日、ボストン、シンフォニー・ホール(Stereo)
 マスター:オリジナル3チャンネル・マスター使用
 06年DSDマスタリング ハイブリッドSACD、2ch及び3chStereo
 収録時間:13:20

 幻想交響曲は54年にStereo録音されたがMono盤のみで発売されており、Stereo盤が発売されたのは民生用のStereo再生装置が普及し始めた58年か59年だと思う。
 54年盤と62年盤では、録音技術やStereo録音のノウハウは62年盤の方が進歩していたはずだ。
 なぜ原始的とも言える54年盤がSACD化されたのか?
 たぶん音が悪くてもフルトヴェングラーのベト9のように名演なのだろうと思いながら聴いてみた。
 
 脱帽である。
 原始的なんて表現は不適切だった。
 素晴らしい音質!
 楽器を聴いていると言うよりはホールの響きを聴いている感じ。
 にもかかわらず、音の分離はすこぶる良い。
 圧迫感がなくて包み込まれるようで気持ち良い。
 金管は耳に付かない。
 弦の美しいことよ!
 ティンパニーとコントラバスの厚いと言うよりは深い低音。
 要するにバランスが素晴らしいのである。
 それに1,000円前後という信じられない安さ。

 54年盤も62年盤も演奏は良いと思うのでどちらもオススメ。
 音質的にはSHMとはいえCDとSACDを比較すすのは意味がないと思う。
 ただし、62年盤がDSDマスタリングされてSACD-SHM化されたら、とんでもない素晴らしい音質になると思う。
 RCA音源だからSonyが許さないと思うけど、であるならばSonyからせめてSACD化して欲しいものだ。


 ところで、同時期の録音でMercuryからLiving PresenceシリーズとしてSACDが発売されているので紹介しておこう。

 ポール・パレー(Paul Paray)がデトロイト交響楽団(Detroit Symphony Orchestra)を指揮している。



 幻想交響曲はミュンシュの62年盤より4分も短い超スピード演奏だ。

HMVジャパン

 幻想交響曲
 録音:59年11月28日、デトロイト、キャス・テクニカル高校(Stereo)
 マスター:オリジナル3チャンネル・マスター使用
 05年DSDマスタリング ハイブリッドSACD、2ch及び3chStereo
 収録時間:45:05

 ファウストの劫罰よりハンガリー行進曲(Hungarian March)
 トロイ人よりトロイ人の行進曲(Trojan March)
 録音:59年4月3日、デトロイト、オーケストラ・ホール(Stereo)
 マスター:オリジナル3チャンネル・マスター使用
 05年DSDマスタリング ハイブリッドSACD、2ch及び3chStereo
 収録時間:4:52、4:40

 序曲 海賊(The Corsair)
 序曲 ローマの謝肉祭(The Roman Carnival)
 録音:58年3月24日、デトロイト、オーケストラ・ホール(Stereo)
 マスター:オリジナル3チャンネル・マスター使用
 05年DSDマスタリング ハイブリッドSACD、2ch及び3chStereo
 収録時間:7:51、8:21

 録音は古いのだが、こちらも演奏・音質とも素晴らしいのでオススメだ。

Symphonie Fantastique (Hybr)
Philips
2005-10-11

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