Sylvie Vartan (シルヴィ・バルタン) Les Annees RCA Vol.1 その3

 前回に続きSylvie VartanのRca時代のボックス・セットLes Annees RCA Vol. 1の3回目。

Vol. 1-Les Annees RCA
2010-10-26
Sylvie Vartan

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 副題(宣伝文句?)は以下のとおりである。 

 ①RCA時代 第1巻
 ②限定ボックス
 ③レコードを模した豪華なCD
 ④5枚のアルバム、⑤1冊のブックレット、⑥62曲に57曲のボーナスを追加
 ⑦96キロヘルツ、24ビットのリマスターにより高解像度

 前回は①から順に詳細をコメントし、⑥で終了した。
 それでは⑦から再開しよう!

 その前に私のSylvieに対する印象を話しておこう。
 Sylvieと言えば日本では言わずと知れたフレンチ・ポップの代表格であるし、
 シャンソンやフレンチ・ポップの編集盤では数曲収録されるのが一般的だ。
 そもそも、フレンチものは我が国の米英中心の60年代オールディーズのカテゴリーの中で、欧州の筆頭として強い存在感を示している。 
 「我が国が米英中心」と勝手に表現したが、厳密には「私個人」と表現した方が適切かも知れない。
 私の持っている7,000枚以上のCDの中で、正確に数えていないためイメージでは6,000枚が米英のポップス、500枚がクラシック、300枚がジャズ、残り200枚が日本を含むその他だ。
 コアなフレンチ・ファンの方には申し訳ないのだが、敢えて「強い存在感を示している」を使用したことでご容赦いただきたい。

 だから、フレンチものでオリジナル・アルバムを持っているのは、
 Sheilaが6枚(Stereo+Monoの2イン1)Françoise Hardyが6枚(ボックス、La collection 62-66)、France Gall、Jane Birkin、Brigitte Bardot、Jeanne Moreau、Christiane Legrandが1枚。
 その他はベスト盤(ボックスを含む)を持っているだけだ。
 なぜならば英語ならともかく、仏語は分からないので歌詞・対訳付きを重視せざるを得なかった。
 結局は日本盤を選択するしかなかったのだが、日本ではマンネリ化したベスト盤が手を変え品を変え出されていた状況。
 音質にも気を遣っていたので、オリジナル・アルバムとなると更に選択肢は少なかった。
 因みにSheilaとFrançoise Hardyの数が突出しているのは、音質と値段の誘惑に負けて禁じ手だった輸入盤に手を出したからだ。だって、日本盤が出る可能性が極めて低かったので…。
 
 Sylvieの場合、代表曲はRCA系のシャンソンやオールディーズのコンピレーションに収録されていた。それでとりあえず十分だったので、日本編集の単独ベストには魅力を感じなかった。
 結局、初めて買った単独CDは、フランスRCA編集の2枚組ベストだった。↓

Les Annees Rca
RCA Victor Europe
2004-09-07
Sylvie Vartan

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 本音を明かしてしまえば、コンピレーションに収録された「アイドルを探せ」と「あなたのとりこ」の音質に満足していなかったので、この2曲の音質改善のみが狙いだった。
 でも、どうせ買うならどんな出会いがあるか分からないので、本家フランス編集の直輸入仕様初回限定2枚組日本盤を手に入れた。
 結局はこの2曲の音質に満足しただけで、特別な出会いはなかった…。
 その頃、米国のヒット曲のフランス語カバーには、日本人の日本語カバーと同じでまだ興味がなかったのだ。

 ところが、ここ数年で状況が変わってきた。
 日本では権利の関係で見飽きたマンネリの写真や代わり映えしない情報が使い回しされているのに、ネットで驚くような多種多様で魅力的な画像や映像が流れ出したのだ。
 いかに日本のレコード会社が努力していなかったか!
 いかに日本のレコード会社が狭い市場だと高をくくっていたか!
 いかに日本のレコード会社がフレンチ・ファンを冷遇してきたことか!

 Sylvieに対する私のイメージは、上に書いた2曲に対するイメージそのもの。
 スローなバラード系を歌うポップ・シンガー。
 どちらかと言えばFrance Gallの方がカワイイ!
 その程度だった。
 ファンの人、ごめんなさい。

 ところがネットで見ると、
 ロックしているではないか!
 フランス語でシャウトしているではないか!
 しかも歌がうまい、ノリノリにさせてくれる。
 これこそがYé-yé (イェー・イェー)!
 ビートに乗ったフランス語の響きが心地良い!
 探せばちゃんとあるではないか!
 ノック・アウトである。



 スリムな黒いパンツと赤のタンクトップにブロンドのショート・ヘアー
 リズム&ブルースにツイスト
 それもカラー映像で…
 イメージがガラガラと音を立てて変わった瞬間。

 そうこうしていたら英国Ace Recordsから60年代のフレンチ・ポップのコンピレーションが発売された。

 C'est Chic ! French Girl Singers Of The 1960s

HMVジャパン

 英国人が編集したフレンチものということで、かなり興味があったのだが、
 かなり良い内容ではあるもののSylvieが1曲も収録されていなかったのだ。
 2曲で十分などと言っておきながら、1曲もないとやはり寂しい。
 そんなバカなと思いながら、たまたま目にしたのが今回のボックスなのだ。

 思い切って買ったFrançoise Hardyの同じSonyから出た輸入盤ボックスも良かった。↓

la collection 62-66
Sony Bmg Europe
2009-10-20
Francoise Hardy

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 今回のSylvieのボックスも迷わず買うことにした。

 それでは⑦音質について。
 1st、3rd、4thアルバムをStereo盤で収録。
 1stと3rdは一部Monoミックスの曲もあるが、ほとんどがSylvieのヴォーカルが中央に定位するリアルStereoだ。
 60年代前半でこのStereoミックスは素晴らしいと思う。
 The Beatlesの初期のStereo盤のように右にヴォーカル、左に演奏、中央から音が聴こえないという擬似Stereo(電気的にStereo変換したものではなく、2トラック録音を適当に左右に振り分けただけのStereoもの)ではない。

 一部例外に当たるのが61年Decca Recordsから発売されたデビュー曲Panne d essence(ガス欠)。
 これは、ピンチヒッター的にFrankie Jordanの録音に参加したもの。↓



 男女の掛け合いとなっているため、右からJordanのヴォーカルと演奏、左からSylvieのヴォーカルが聴こえ、中央から音が聴こえない。せめて演奏が中央から聴こえればリアルStereoなんだろうけど、掛け合いという作品の性格上違和感は全くない。
 録音も良く、実に生々しい。
 Sylvieは少しコミカルだが、オーソドックスに歌っている。

 それでは、ちょっと2枚組ベストと聴き比べてみよう。
 ベストの方も良い音質なのだが、今回は96kHz、24ビットのリマスター。
 これなら、いつでもSACD化出来るではないか!

 一方で、マスター・テープの経年劣化は進んでいるはず。
 119曲もあれば全てが同じ音質のはずがない。
 録音の時期も違えば、場所や機材も違うのだから当然か。
 アルバムごとに多少雰囲気が違うし、曲によっても違う。
 また、マスター・テープの酷使や保管状況によっても違う。

 今回1番音質が良いと思ったのは、米国録音が多い3rdアルバム。
 次に1stアルバム、その次が4thと5thアルバム。
 最後に2ndアルバムという結果。

 実際にリマスターによりマスター・テープの経年劣化による粗が露呈するケースが数曲であった。
 例えば2ndアルバム8曲目の「悲しき雨音」は1分経過したあたりでプチッとノイズが入るのはベストの方も同じなのだが、その後ボックスの方は30秒に亘り音質が低下して不安定になる。
 ベストの方はピッチが早く3秒ほど短く、どちらのテープ・スピードがオリジナルなのか分からないが、ベストの方に軍配が上がる。
 少数でもこんな曲があると、Mono盤の方はどうか聴いてみたくなる。
 やはり、Stereo+Monoの2イン1化もお願いしたいものだ。

 ただし、これは局所的な話で全般的には本ボックスの方の音質が良い。
 劇的な改善とまでは言わないが、比較しての相対的印象は以下のとおり。
 音場は広がり、奥行きも出て、圧迫感がない。
 音の分離は良くなってスッキリした感じ。
 音の細部がはっきりし、質感も良くなった。
 音の厚みが出て、低音は幾分音量が増えた感じ。
 
 ただ1つ気になったのは、Sの音(サ、シ、ス、セ、ソ)だ。
 1番音質が秀逸と思う3rdをこの土日で10回くらい集中的に聴いたのだが、
 かなり、シュワシュワと耳に付く。
 私の場合、大音量で浴びるように聴くのが好きなので特に気になる。
 たぶん、SACDならば高音が自然で抜けが良いので、こんなことはないのだろうと思う。

 でも、こうした場合は自分のオーディオを疑うことにしている。
 1ミリ単位でスピーカーを動かして調整してみたところ、かなり改善した。
 いずれにしろ音がデカ過ぎるかな? やはり…。

 調整後The BeatlesのRubber SoulのリマスターMono盤を聴いてみた。
 何と低音が良く聴こえるようになった。
 高音を調節していたんだけど… 驚き。
 スピーカーの内振りの角度を少し強くして、位置を2センチ動かしただけなのに。
 思わぬ形で良い調整が出来た。

 最後に日本盤を出すのなら検討して欲しいことがある。
 風前の灯のSACD化はダメでしょうか?
 ユニバーサルがSACD-SHMなるものを始めた。(4,500円)
 あのEMIジャパンが英国EMIが通常CD用に96kHz、24ビットでリマスターしたフルトヴェングラーをHigh Quality CDではなくSACD化した。(3,300円)
 RCAの権利を持つBMGと統合したSONY様。
 96kHz、24ビットでリマスターは完了しているんですよ!
 まさかBlu-spec CDでお茶を濁すなんてことはないですよね。
 えっ!Blu-spec CDでもサシスセソは改善できる?
 そんなこと言わず、かつてSACDのリーディング・カンパニーだったのなら根性あるところを見せて欲しい。
 他社の後追いなんて言わないから。
 むしろ原点回帰じゃないかな。
 より高音質を目指すのだから…。
 よろしくお願い致します。
 出来れば、1枚当たり2,500円ぐらいで…。
 紙ジャケットよりも音質の方をお願いします。

 おまけ!

 Les années mlle age tendre

 Sylvie Vartan、Sheila、Françoise Hardyの3人娘!

 写真集? ハードカバーと書かれてるな…。
 どうも60年代に創刊された若者向け雑誌の回顧録みたいな感じだ。

画像



















 この表紙にグラッときた人のために、手に入れたらレビューする予定。
 日本のAmazonでは取り扱ってないので英か仏のAmazonから取り寄せます。
 それまでの間しばらくお待ち下さい。

 P.S. 購入後のレビューはこちら。

 おまけ

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