ピアノ名盤10 The Chiffons (シフォンズ) One Fine Day (素敵なある日)

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 作詞Gerry Goffin、作曲Carole Kingの黄金コンビの63年夏の大ヒット。
 プッチーニのイタリア・オペラ「蝶々夫人」(Madama Butterfly)のアリア「ある晴れた日に」(伊:Un bel di、米:one beautiful day)に触発されて書かれた。
 元々はLittle Evaのために書かれた曲なのだが、アレンジに行き詰まり、途中でプロデュースをThe Tokensにバトンタッチした。

 The TokensはプロデュースしたThe Chiffonsのデビュー・シングルHe's So Fine(イカシタ彼)で全米1位を獲得したところだった。

 62年12月発売 He's So Fine(イカシタ彼) / Oh My Lover Laurie 3152



 63年2月23日87位にチャート・イン
    3月 9日19位(Top40)
    3月16日10位(Top10)
    3月30日 1位(4週連続)
 この曲はThe Chiffonsを見出し、マネージャーも務めていたRonald Mackの作品であるが、Capitol Recordsのスタジオで録音されながら、「古臭過ぎる」、「単純過ぎる」との理由でボツにされそうになったものだ。
 The TokensがLaurie Recordsに売り込んで発売に漕ぎ着けた。

 続いて2ndシングルを発売。

 63年4月?発売 Lucky Me / Why Am I So Shy Laurie 3166



 ↑残念ながらチャート・インしなかった。    

 そして、”Fine”つながりでThe Tokensに持ち込まれたのがこの3rdシングルだった。

 63年5月発売 One Fine Day / Recipients of History Laurie 3179



    6月 1日66位にチャート・イン
    6月 8日36位(Top40)
    6月22日10位(Top10)
    7月13日最高位5位
 実はこの録音はCarole Kingが作ったDemoがベースになっており、Caroleはピアノ演奏の他、ガイド・ヴォーカルも録音していた。(一部にヴォーカルはLittle Evaとの情報もある。)
 Caroleのヴォーカルは消去されたが、ピアノ演奏は流用された。
 かなり後年の映像だが、ノリノリのCaroleの演奏をどうぞ。↓ 



 ↑82年のOn Stage Tonight。(2分32秒から)
 Caroleは叫ぶと言うよりも吠えている。(まるで火の玉だね~)

 この映像の字幕を見て気付いたのだが、オペラ「蝶々夫人」からインスパイアされたのは、曲の「タイトル」だけではなく、「ストーリー」もであった。
 「蝶々夫人」はアメリカ軍人の外地妻が、長崎で子供を育てながら何年も夫の帰りを待ち続け、帰ってきた夫が正妻を同伴していたことに全てを悟り、子供を引き渡して自殺する悲恋である。
 一方、こちらは、ある素敵な日に私に出会い、私と恋に落ち、私から離れてゆくけど、私を忘れられず、再びある素敵な日に私に出会い、「あなたは私を彼女にしたくなる!」と紆余曲折がありながらも前向きな女性の心情を歌にしている。
 歌詞は予感(予想)の形を取っており、実際にハッピー・エンドになったのかどうか分からないが、歌の勢いがハッピー・エンドを連想させてくれる。

 それにしても、このピアノ最高だ。
 激しくも印象的なピアノの連打で始まるイントロ。
 シュビ・ドゥビ・ドゥビのコーラスに対し、一転して流麗に流れるピアノ。
 ブリッジのサックスにコーラスが被さるところ、ゾクゾクする!

 その後、”Fine”つながりで3匹目のドジョウを狙って4thシングル発売。
 
 63年8月?発売 A Love So Fine / Only My Friend Laurie 3195
 


 63年9月7日100位にチャート・イン
    10月19日最高位40位(Top40)

 その後しばらく大ヒットには恵まれなかったが、66年6月25日Sweet Talkin' Guy / Did You Ever Go Steady Laurie 3340で最高位10位に返り咲くこととなる。

 因みに本ページの1番上のジャケットは63年9月発売のLP One Fine Day Laurie LLP 2020。

 それではオススメのCDを紹介しておこう。



 ↑03年英国Ace Records発売のLaurie Recordsのレーベル・コンピレーション。
 Chiffonsの他にもDion & The Belmonts等の強力なヒットが収録されている。
 音質は同種類のコンピの中でも最上位であり、特にStereo音源は秀逸。

 私が持っている2枚の単独ベストを紹介しておこう。(古くてゴメン!)
 
画像←89年テイチクが発売した国内盤ベスト。
 Single Collection (とっくの昔に廃盤)
 Laurieから発売された20枚のシングルのうちラストのDream Dream Dream(Laurie 3648 76年)を除く19枚とThe Four Pennies名義で傘下のRust Recordsから発売した2枚の計21枚のA面全曲を収録。
 全てMono収録。古いCDなのだが意外と音質は良くて聴きやすい。
 解説・歌詞つき。 


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 ↑93年英国Ace Records発売のベスト。
 テイチク盤より音質が落ちるが、Stereo盤を多く含む他、アルバムからも選曲した33曲を目一杯の77分収録。
 残念ながらテイチク盤に収録されたシングルA面Just For Tonight(Laurie 3423 68年)とThree Dips Of Ice Cream(Laurie 3497 69年)は収録されていない。逆にテイチク盤では唯一収録されていなかったシングルA面Dream Dream Dreamを収録。

 面白いのは2枚ともGeorge HarrisonのMy Sweet Road(Laurie 3630 75年)のカバーを収録していること。


 それでは音楽史上最大の盗作騒動となった1stシングルHe's So Fineと我が愛するGeorge HarrisonのMy Sweet Lordについて。

 69年5月31日全米4位となったThe Edwin Hawkins SingersのOh Happy Dayは18世紀の賛美歌がベースとなっており、この曲にインスパイアされてGeorgeはMy Sweet Lordを作曲した。

 

 当初は自分たちの運営するApple Recordsに所属していたBilly Prestonの70年1月7日に発売されたアルバムEncouraging Wordsに収録された。



 続いてGeorge自らが70年11月23日ソロLPからの先行シングルとして発売した。

 

 ↑70年12月26日から4週連続で全米1位。

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 ↑01年リマスター復刻された2枚組のデラックス盤All Things Must Pass。
 70年11月27日LP3枚組で発売され71年1月2日より7週連続1位。
 因みにこのデラックス盤の日本盤ファースト・プレスは"Lord"を"Road"に誤植したため回収騒ぎがあったそうだ。
 恐らく、担当者は真剣に"Road"だと信じていたのだと思う。
 「マイ・スイート・ロード」を見て、ほとんどの日本人が"Road"と思ったことだろう。
 発音上LとRの区別が明確にない日本人らしい間違いだ。
 でも、「ロード」を「ドーロ」(道路)に間違えたら、歴史に名が刻まれただろう。
 
 シングル・LPとも大ヒットしたのだが、2月10日He's So Fineの権利を持つ出版社からクレームが上がり、3月6日のビルボード誌でも取り上げられて盗作疑惑が持ち上がる。
 そんな折、Jody MillerがHe's So Fineのカバーを発売した。
 何とMy Sweet Lordのアレンジにちょっと似せてである。



 71年7月31日最高位53位。カントリー・チャートでは5位の大ヒット。

 この盗作問題はその後もくすぶり続けるのだが、75年には何と本家The Chiffonsが逆転の発想でMy Sweet Lordをカバーした。



 音楽業界の恐ろしさ、驚くような便乗商法!
 でも、このボサ・ノヴァ風のアレンジ好きだな…。

 そうこうしている内に76年2月本当に訴訟に発展してしまった。
 9月7日(故意ではないが)「潜在意識下での盗用」があったとしてGeorgeが敗訴し、58万7000ドルの損害賠償が言い渡された。
 
 確かに良く似ているので敗訴は仕方ないけど、故意ではないと信じているよ。
 だって、昔の曲とはいえ全米1位を盗作すれば、すぐバレちゃうことなんて子供でも分かる。
 この曲のメロディーが浮かんだ日(実際には思い出した日)、本当にHappy Dayだったんだろう。
 いろんな意味でオメデタイ!
 George!似てるけど、My Sweet Lordも大好きだよ!

 もう一つ貼り付けちゃえ! 



 ↑こちらの方も最高だ!!!
 71年8月1日のバングラデッシュ・コンサート。 
 91年11月のEric Claptonをサポートに従えた来日公演が思い出される。
 会社の大事な行事(成績優秀の慰労会)を休んで行ったな。
 若かったな…、サラリーマンとしては失格だ。 
 
 ハリ クリシュナ!!!

 最後に、最近発売されたGeorgeのベストを紹介しておこう。

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