John Lennon(ジョン・レノン) Signature Box(ジョン・レノンBOX) その9

 前回に引き続いてJohn Lennonのボックスの9回目。
 前回はアルバムSometime In New York Cityについてだったが、今回はこのボックスの発売前にプレ・レビューしたMind Games(ヌートピア宣言)だ。 

HMVジャパン

 72年からJohnはニュー・ヨークのRecord Plant StudiosでYokoの4枚目のソロ・アルバムFeeling the Space(空間の感触)を共同プロデュースしていた。
 録音が終盤にさしかかり、Johnはそのスタジオ・ミュージシャン達を気に入り、自分のアルバムにも起用することとした。
 因みにそのミュージシャン達を手配したのMay Pangであった。
 一方、この頃にはJohnとYokoは不仲となっており、73年6月から別居するに当たり、YokoはJohnの身の回りの世話を任せるためMay Pangを推薦した。
 言わば、MayはYokoが半ば公認した不倫相手となった。
 後に「失われた週末(Lost Weekend)」と呼ばれるYokoとの別居は、75年1月まで続くこととなった。

 そして、73年7月ニュー・アルバムMind Gamesに着手した。
 このアルバムからPhil Spectorと袂を分かち、Johnの単独プロデュースとなった。
 前作があまりにも過激な内容だったのに対し、本作は挑発性や攻撃性が影を潜め、MindならぬMild(マイルド)な印象。
 Love & Peaceの精神はタイトル曲Mind Games等に受け継がれているものの、
 どちらかと言えば私小説のようにプライベートを歌った曲が増えた。
 例えば、Aisumasen(I'm Sorry)やOut The BlueやYou Are Hereのように明らかにYoko個人のことを歌っており、嫁さんに関する超個人的な思いも歌にしても良いんだと、びっくりした覚えがある。
 
 だって、ラブ・ソングって、より多くのリスナーの共感を呼ぶように、匿名性、普遍性、偏在性が必要なのに…。
 一般のリスナーなら超個人的なことを聴かされても、ちょっと引いてしまうと思う。
 でも、ファンにはタマラナイ曲だし、私自身も大好き。
 Yokoとの関わりで日本語のアイスミマセンやベストShaved Fishのカツオブシは、サージェント・ペッパーの福助以上にうれしかった覚えがある。
 
 前作のセールスやチャート・アクションが悪かったため、ビジネス戦略上YokoとのコラボレーションからJohnのソロに戻したのは賢明な判断だったと思う。
 だから、メイン・ヴォーカルどころかバック・ヴォーカルからもYokoを排除している。
 その結果、サウンド的には非常に聴きやすくなった。
 (それにしても、この美しい女性コーラスは誰なのだろう?)

 その代わり、ジャケットには山のようにコラージュされたYokoの横顔。
 Johnのデザインらしいが、これはこれでスゴイ!
 歌詞にはバンバンYokoが登場する。
 私生活では二人の関係は煮詰まっていたようだが、少なくともサウンド以外ではコラボレーションは健在だった。

 73年10月新作の発売を翌月に控え、JohnとMayはプロモーションのためロサンゼルスに旅立つ。
 「失われた週末(Lost Weekend)」の実質的な始まりだ。
 そんな時、Phil Spectorがニュー・アルバムの企画を持って再び姿を現する。
 酒と快楽に溺れた日々が続く中で、アルバムRock 'n' Rollの録音が始まった
 
 それでは旧盤を列挙しておこう。
 音質についてはプレ・レビューを参考にして欲しい。 

HMVジャパン

 ↑02年にリミックス&リマスタードの輸入盤。

マインド・ゲームス (リミックス&デジタル・リマスタリング)
EMIミュージック・ジャパン
2002-10-17
ジョン・レノン

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 ↑02年にリミックス&リマスタードの日本盤(ファースト・プレスがしっかりカタログに残っている。) 
 輸入盤・日本盤ともボーナスとしてホーム・デモを3曲追加。 
 
HMVジャパン

 ↑04年Mobile Fidelity社復刻の24カラットGold CD。

 リマスターCDを聴いてみて、アナログLPの音のイメージと比較してもほとんど違和感がない。
 幾分レンジは狭いが、芯のある低音が再現されている。
 リミックスに更にブラッシュ・アップを加えたGold CDと比較しても、イイ線を行っている。
 元々リミックス&リマスタードで過激な変更が加えられなかったからかも知れない。
 敢えて言うならば、タイトル曲Mind GamesでJohnのSの発音(サ、シ、ス、セ、ソ)が少し耳に付く程度か…。
 女性ヴォーカルにはよくあることなのだが、男性には珍しい。
 Gold CDの方は、このSの音がしっかりコントロールされていると思う。
 たぶんアナログ盤からレコード針で音を拾うには、このダブル・トラック風のヴォーカルのミックスでちょうど良かったのだろうが、このミックスをそのままCDに流用するとセパレーション(左右の分離)が良すぎて、逆に耳に付くのだろうか?

マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)
EMIミュージック・ジャパン
2010-10-06
ジョン・レノン

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 ↑日本盤リマスターCD。

 アナログでは有効だったミックスが、CDになってアダとなるとは。
 ストレートにリマスターしたのでは、クッキリ、ハッキリし過ぎるのか…。
 調整(イコライジング)で何とかなれば良いが、ダブル・トラックというミックスの問題だからねー。
 まあ、Mind Games1曲のことだからね。
 今回のリマスターは総じて十分な音質だと思うよ。
 お金に余裕がある方は、廃盤になる前にGold CDも是非聴いてみて下さい。
 
ジョン・レノンBOX(完全生産限定)
EMIミュージック・ジャパン
2010-10-06
ジョン・レノン

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SIGNATURE BOX
Capitol
2010-10-04
JOHN LENNON

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 続きは次回で…。

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