The Nolan Sisters(ノーラン・シスターズ) 20 Giant Hits+α(2CD)

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 78年8月イギリスで3位まで上昇し、The Nolan Sistersにとってメジャー移籍の足掛かりを作った記念すべきアルバム。また、この年次女のDeniseが脱退してしまうのでオリジナル・メンバーで発表した最後のアルバム。その当時の大ヒット20曲をカヴァーしているのだが、ヒット曲をカヴァーすれば必ずヒットする訳でもなく、ここに至るまでの彼女達の地道な活動の結晶によるものと言っていいだろう。

 カヴァー・アルバムと聞いて侮ってはいけない。以下に理由を述べたい。

 60年代中盤のブリティッシュ・インヴェイジョン(英国の侵略)までは、英国は圧倒的に音楽の輸入国であり、ヒット・チャートを見ても米国のヒットや英国人によるそのカヴァーで半数以上占められていた。日本と同じく例えば英国のElvis PresleyとかConnie Francisと呼ばれる歌手がたくさんいた。

 そもそも、印税を稼ぐために職業作曲家が自作曲を音楽出版社に持ち込み、著作権登録されるのであるが、複数の歌手に取り上げられれば新作の競合で儲かるし、それがヒットするば更に儲かるし、大ヒットしてスタンダートとなればカヴァーされて大儲けとなる。(それが、更にカラオケで歌われれば…だいぶ後の話か…)

 作曲の上手な人が作り、楽器が上手な人が演奏し、歌が上手な人が歌う。これが音楽ビジネスの基本であり、実際のところポップスやジャズの歌手のアルバムは大半がカヴァーで占められている。(そう言う意味では、クラシックは基本的にカヴァーばかり。) 60年代中盤以降自作自演も市民権を得るが、現在になっても基本は変わっていないと思う。

 脱線するが、カセット・テープ、ましてや音楽携帯なんてものが無かった時代に、お気に入りの曲を聴き続けたければシングル・レコードをとっかえひっかえしなければならなかった。だから、イギリスでは国やレーベルに関係なく、とにかくヒットしている曲を覆面シンガーがカバーして1枚のLPとして発売されていた。ワゴン・セールで売られている3級品みたいな感じもするが、これが以外と人気があり市民権を得ていた。例えば、Elton John(またの名をReg Dwight)はこの覆面シンガー出身である。

 それでは、The Nolan Sistersとしてのデビューに遡ろう。
 レギュラーとして出演していた74年秋のBBC放送It's Cliffからの映像。(6回分の放送からの抜粋)
 Cliffはアメリカ進出時にイギリスのElvisなどと紹介されたが、英連邦では絶大な人気を誇る大スターであるが、彼女達が74年5月から出演していたThe London RoomでのショーがBBC放送のプロデューサーStewart Morrisの目に留まり、Cliffを誘ったのがきっかけだったそうだ。また、これが縁でCliffと同じEMI Recordsからデビュー・シングルBut I Do / I Was Stuck On Youが74年9月発売された。


 ↑1stシングルB面 I Was Stuck On You(4:10から登場)
 長女のAnneと三女のMaureen見分けがつかないほど美しい。
 Deniseも悪くないと思う。Lindaはボーイッシュな美形。Bernadetteはボーイそのもの。
 ColeenはA面を歌うつもりでお姉ちゃんたちに付いてきたにしてはがんばっている。
 

 ↑1回目からBe My Baby(2:05から登場)、エンディングは全員でCliffのLucky Lips。
 

 ↑2回目からLove Song(2:55から登場)。
 

 ↑4回目からBlowin' In The Wind(最初から登場)。
 ColeenがBernadetteに小突かれる。(笑)


 ↑5回目からWaterloo(0:50から登場)。


 ↑6回目からデビュー・シングルA面But I Do。まだ、正式加入していない9歳の末妹Coleenがメイン・ヴォーカルを務めていた。(5:30から登場。ノリノリのColeen!お姉ちゃんたちを完全に喰っている。)


 ↑6回目からSweet Talking Guy(2:05より登場)、エンディングは全員でProud Mary(この回のメイン・ゲストはOlivia Newton John!)

 少し後になって76年12月25日クリスマス放送のThe Morecambe & Wise Showより。


 ↑Target RecordsからのシングルWhen You Are A King。
 この頃になると三女のMaureenがスゴイ!


 ↑Target Recordsからのラスト・シングル?Don't It Make Brown Eyes Blue。
 全員何と美しいことか! こんな映像が残っていたのですね。
 四女のLindaの美しいことよ!Bernadetteもツボミなんて言ってたら叱られそう。いよいよブレイクへの準備が整ったって感じ。

20 Giant Hits/the Target Recordings
7T's
2010-01-18
Nolan Sisters

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 イギリス7T's Recordsから2枚組CDで復刻されたが、1枚目にオリジナルLP20曲全曲を、2枚目にLP未収録シングルを収録。(恐らくTarget音源をコンプリート収録)
 また、Coleenのソロ・シングルAndyも収録されている。(B面のThanks For CallingはThe Nolan Sisters名義で録音したものと同じテイクでColeenが元々メイン・ヴォーカルだった。)
 音質はリマスターにより秀逸。ブックレットにはしっかりオリジナルLPの表と裏ジャケットが掲載されており、ディスコグラフィの他、ライナー・ノーツは情報満載だった。(写真が少ないのが残念)オススメの1枚。

 最後に80年11月2日NHKレッツ・ゴー・ヤングでThe Nolansと石野真子が共演したのを見て、恥ずかしいとか、本家本元に失礼じゃないかと思った。でも、彼女達は自分達のオリジナル曲が極東の遠い国でカバーされていることを、誇らしく、そして嬉しく思ったに違いない。だって、彼女達はカバーすることの意味を十分理解していたと思うから…



 次回Target音源に関してもう少し掘り下げてみたい。

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