Wes Montgomery(ウエス・モンゴメリー) Incredible Jazz …(SACD)

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 ギター・アルバムって縁遠い存在だった。持っているのは圧倒的にピアノ・トリオが多く、次にサックス、トランペット(と言うよりもMiles Davis)の順で、ギター・アルバムはわずか3作品だった。

The Swinging Guitar of Tal Farlow
Verve
1999-01-26
Tal Farlow

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 ↑56年5月31日Mono録音。99年4曲の未発表曲を加えて復刻された。24ビット・リマスターにより音質は秀逸。モノラルであることを忘れさせるような音場の広がりと奥行きの深さ、音はクリアーで分離も良い。また、バランスも良く、ウッド・ベースがボンボン・ビンビン響きながらも実に自然に聞こえて、とにかく気持いい。もちろん演奏内容も言うことなし。画像

The Complete Verve Tal Farlow Sessions
Verve
2004-10-04
Tal Farlow
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 ↑さらにスゴイのが、04年にJazzの復刻専門レーベルMosaic Recordsから発売された7枚組Box。Verveでの没テイクや失敗テイクも含めて54年6月2日から59年12月16日のほぼ全録音を収録。「ほぼ」と言うのは、失敗テイクで敢えて収録を控えたものがあるため。また、51年10月16日と52年7月1日のDeccaでの3曲も収録している(4曲のうち1曲はマスター・テープが紛失している)。録音が古いことと99曲も収録しているため、音質が気になるが、24ビット・リマスターにより秀逸。初期の録音でギターやアンプからの電気ノイズが気になるものがあったり、マスターの損傷のためか2曲で音跳びがあるが、時代を考えればこれは仕方ないこと。
 ここまでやってくれれば見事としか言いようがない!でも、資料的価値としてはこの上ないのだが、全てを詰め込んだため気軽に聴きとおせないのが難点…。やっぱり、オリジナルLPの曲順って、それなりに考えられていると痛感した。そういう意味では、マニア向けの逸品。

Guitar Forms
Verve
1995-12-12
Kenny Burrell

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 ↑64年12月4、15日と65年4月6、12日録音。Gil Evansの編曲・指揮によるものであるが、タイトルGuitar Forms(形式、様式)が示すとおり、色んなジャンルに取り組んでいる。カントリー、フラメンコ(スパニッシュ)、ラテン、クラシック、ブルーズ、フォーク、ボサ・ノヴァ、そしてジャズ。ジャズ・ギタリストが演奏するため、どの曲にもジャズ風味は加わるのだが、もはやジャズのカテゴリーを飛び越えており、一人のギタリストの高い力量を示したアルバムと言える。95年の20ビット・リマスターにより音質は秀逸。ブックレットやライナー・ノーツも力作と言えよう。
 でも、演奏はうまいし、当時としては斬新な企画だったのだろうが、ジャズ・ギターを期待する人には、肩透かしとなるかも…。餅は餅屋、フラメンコはフラメンコ・ギタリスト(笑) ボーナス11曲でトータル74分収録。未発表別テイクが繰り返し演奏されるのだが、マスター・テイク9曲よりもこの11曲の方がジャズを聴いたという実感が湧くのが面白い。特に17~20曲目のBreadwinnerは素晴らしく、この4曲をオマケと言うには失礼な感じだ。

 そして、久し振りに手に入れたのがこのSACD。60年1月26、28日Stereo録音。ジャズ・ギターの歴史的名盤とは聞いていたが、長い間ご縁がなくて、たまたま安かったので思わず注文ボタンを押してしまった。
 オクターブ奏法で有名だそうなのだが、他にピックではなく親指での単音弾きでも有名で、数年後のものだが映像を見て納得。



 カドが取れて丸く、優しいギターの音色は、親指の腹(指先?)でこするようなピッキングのせいか…。ロックの場合一般的に耳に突き刺さる音色が特徴だが、ジャズの場合柔らかい音色が特徴で、特に本作では音像をぼやかして優しく包み込むような音色。

The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery
Riverside
2003-09-30
Wes Montgomery

ユーザレビュー:
これぞウェス・モンゴ ...
代表作にして最高傑作 ...
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 内容は折り紙付きなので気になる音質について述べると、確かにStereo録音ではあるもののStereo感があまりない。この当時は、楽器ごとにはっきり左、右、中央に定位するいわゆる3点Stereoが主流であったが、本作はレンジが狭いせいかジャズ・クラブでライブを聴いているような印象。狭いホール全体に音があふれて、レンガやコンクリートの壁に音が反射して溶け合い、ちょっとMonoっぽい感じで、一瞬疑似Stereoではないかと錯覚しそうになった。
 でも、決して悪くない。まるでジャズ・クラブのステージに背中を向けて、カウンターに座ってカクテルを飲みながら背中でライブ演奏を聴いている感じで、逆に臨場感とかリアリティに優れている。(実際にはライブではないので、バーチャル・リアリティなのだが…) レコーディング・スタジオのコンソール・ルームで聴いているようなリアリティも良いが、クラブで酒を飲んでいるようなリアリティもジャズの場合OKである。
 少しヒス・ノイズがあるが、よっぽどの大音量か、スピーカーから1メートルほどの近くで聴かなければ問題ないレベル。もしかしたら、Monoっぽい音場でありながら、悪い音に聴こえないのはSACDの効用なのかも知れない。オススメの1枚。
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